馬券購入をやめてわかった、競馬のロマンと面白さ

一般生活

ウマ娘の影響で競馬場にアニオタが増えてるとか。良いことなのか悪いことなのか、僕には断じることができません。

ですが、付き合い方を間違えれば人生を破滅させてしまうのが、競馬をはじめとしたギャンブル全般。

それでもあえて書きます。競馬はロマンだ、面白い、と。

 

始まりはひきこもり時代、親に連れて行ってもらった浦和競馬場から。

ひきこもり時代、釣りと並行して楽しんでいたのが、BS11で正午からやっていた競馬中継。あーでもない、こーでもないといいながら、親に御託を並べるのが土日のひきこもり時代の日課でした。

一番古い競馬の記憶がシーキングザパールですから、90年代から競馬そのものには親しんでいたことになります。兄がダービースタリオン96をよくプレイしていて、後ろで眺めていた影響でその後自分でもプレイするようになりましたからね。

 

時は戻って2010年。ひきこもっていた僕の外出のきっかけとして、母親が晩秋の浦和競馬場に連れて行ってくれました。ちなみに両親とも一切競馬はやりません。いろいろな意味で、幸せなことだと思います。

 

その後はウインズ渋谷で100円馬券を買って、家で観戦して楽しむというスタイルでした。ウインズ渋谷へは駅からずいぶん歩くのですが、当然人間が怖いひきこもりには「デス・ロード」でした。全ての通行人が敵に思えたあの日。この時点で、恐怖に勝る競馬への好奇心が生まれていたのでしょう。

 

はじめての万馬券。

2年後の2012年、僕は1レース100~1000円ほど買うようになっていました。もちろん、小遣いの範囲でです。

人と関わらなくてもできる競馬は、むしろ僕にとって抵抗のない趣味でした。

2012年10月13日。この日、僕は生まれてはじめての万馬券を手にしました。

買った根拠は今でも覚えています。勝ち馬の10番人気・マイネイサベルが本命。2走前の関屋記念4着を評価してのものでした。これに、前走着順のよかった4頭をプラスして馬連ボックスで購入。結果、100円が18720円になりました。これは大変な喜びとなりました。


ある意味、勝ったものだけに見ることが許される、払い戻し掲示。ハズレた人はこの掲示が出る前にパドック行っちゃいますからね。


ゴールの瞬間。1着マイネイサベル、2着スマートシルエット、3着ドナウブルー。

ここから、僕の競馬を巡る喜怒哀楽が始まったと言っても過言ではありません。

 

ここからは、自分の小遣いに見合わない額を賭けては負けたり勝ったりを繰り返し。いつしか、競馬を憎みながらやめられないというスパイラルに陥っていきました。

 

負けて平気なら、それは問題ではない。悔しいのなら、それは危険の兆候だ。

悔しい。負けるとやはり悔しいのです。走っているのは馬なのに、まるで自分がスポーツで負けたような感覚を味わいました。

儲かったり負けたり。でも、結局きっちり数十万はこの数年間でJRAにもってかれました。

 

僕の負けパターンは典型的なものでした。負けている時、リスクコントロールができず、取り戻そうと身の丈に合わない額を賭けてさらに傷口を広げる。競馬場から帰る時の財布、競馬が終わった時のpatの残額。もう、思い出したくありません。

 

最上位クラスで勝ったり負けたりの馬が好きだった。

そんななかで、僕が好きになった馬が「ワンダーアキュート」。王者スマートファルコンをハナ差追い詰めた東京大賞典は、未だに僕の中で輝いています。

ワンダーアキュートは、どちらかというと「王者になるにはあと一歩足りない」馬でした。そんな彼に、僕は勝ったり負けたりの馬券を重ね合わせていたのかもしれません。

 

苦い思い出ばかりだ。馬券は辞めて正解だった。


某三冠馬。日本最強馬の一頭であり、いまなお日本の馬産の頂点に君臨する種牡馬。

翻って今日のオークス、予想は外しましたが、アーモンドアイ号で勝利したルメール騎手の喜びがこっちまで伝わってきて、なんだか嬉しかったです。

ルメール騎手いわく、自分は乗っていただけだと。ルメールをしてこう言わせるんだから、相当強いんだろうなと。期待感で胸があふれました。

海外挑戦への展望については、馬主さんもそれを考えることができるだろうと。海外でも通用する馬だと述べていました。

こんな感情、馬券にハマっていた時には絶対抱きませんでしたよ。王者にはむしろ「ハイハイ」といった感じで、万馬券を演出してくれる「勝ったり負けたり」の馬のほうが好きでした。これ、馬券にハマっているかどうかのバロメータかもしれませんね。

 

馬券、競走馬、それに関わる人達。全てがドラマでありロマンだ。

馬券にさえこだわらなければ、こんな素晴らしいスポーツはないと思います。日本ではギャンブルな競馬ですが、所変われば、とくにイギリスなんかでは馬そのものが文化なわけですから。

その歴史を鑑みれば、少なくとも日本においては野球と並び立つスポーツだと思います。テンポイント・ミスターシービー・シンザン・シンボリルドルフ・ナリタブライアン・ディープインパクト・・・といった競走馬たち。そしてノーザンテースト・サンデーサイレンスといった移入種牡馬。日高地方の栄枯盛衰。ノーザンファームの繁栄。オグリキャップブーム、メイセイオペラの逆襲。マキバオーなんかも。

 

これらには全てドラマがあり、涙も喜びも一緒くたにして、感情を揺り動かすものなのです。やっぱり、これほど素晴らしいドラマは他のスポーツにはなかなか見つかりません。

付き合い方をしっかり学んだので、これからも楽しんでいきたいと思います。

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