ようやく劇場で見れました、劇場上映OVA「ご注文はうさぎですか?? Dear My Sister」。満足な出来でした。これが終わるとまた難民になりますな・・・。
「お姉ちゃん」がキーワードになるという事前の予想は当たりましたが、まさかこのキャラにスポットが当たるとは。以下、ネタバレ込みで感想を書いていきます。
まだ見てない方は、ぜひ劇場へ足を運んで下さい。
©Koi・芳文社/ご注文は製作委員会ですか??
書きたいこと
- リゼ・チノ・ココアが主役となって描かれる作品。
- リゼとココアの対比が作品のメインスポットだと思う。
- そのスポットを見ているのはチノ。チノは成長という宿題を解く。
- 日常ものは素直に見たほうが楽しめる。
リゼ、チノ、ココア。それぞれの思いが映画の主軸。
ココアのなつやすみ。いやいや、こっちはもう雪降ってますがな。と季節にツッコミつつ、冒頭のお別れ、列車内のあれこれから町に到着するシーンを見ていました。
最初のお別れシーンは、日常アニメでOVAをやるにはありがちなチョイスと言うか、逆に王道ですね。ここで、チノはココアに「私だと思って!」と渡されたぬいぐるみとともに、神様から宿題を与えられます。それは後述。
青山さんは相変わらずですね。凛に連行されるのが、簡単に予想がつく。そんな日常アニメ的展開を経て、湖の町に到着。おもちゃの町みたいなかわいらしい町並みですねー。
個人的に、日本なのか西ヨーロッパなのかよくわからんこの世界観は、妄想を掻き立てられて好きです。実は建物が西欧風なだけで、パラレルな日本が舞台なのかも、とか。出てくる言語は日本語なんですよね。ココアの実家「ホット・ベーカリー」の商品名もやはり日本語です。
さて、木組みの町に残った面々のなかで、まさか、リゼに、それもかなり強くスポットが当たるとは思いませんでした。これは予想外でした。主役級の扱いですからね。
リゼの空回り加減は、やはり日常アニメらしく日常の中で解決されていきます。すなわちチノ・千夜・シャロたちとの人間関係ですね。
それでも、ココアのいないラビットハウスは、リゼにとっては既に非日常となっていて、チノにとっても同じです。そう、それはココアが来る前の日常のように。
成長したところを見せたいココアと、過去への後悔から変わりたいリゼの対比
家族に成長した所を見せたかったココアは、サプライズで帰宅した所をモカたちの逆サプライズにあってしまいます。
対して、自分にも厳しいところのあるリゼは、過去のチノと二人のラビットハウスのギスギス感を思い出し、今はせめてチノを寂しがらせたくないと空回りしてしまいます。
ふたりとも、過去からの成長を願っています。こういったささやかな成長物語は、日常アニメの王道ですね。それもOVAだからこそ特別感があって、輝くのだと思います。
ふたりの対比は、同時進行で交互に描写されていきます。ココアはモカとの関係のなかで「昔とは違うんだから」と母・姉よりも早起きしたつもり。だったのですが、既にふたりともパン作りに励んでいます。
結果としてココアが行き着くのは「まだ、ここでは娘であり、妹でいさせて欲しい」というささやかな願いです。
リゼについては、リゼとそれを演じる声優・種田梨沙さんにどうしても重ねてみてしまいますね。休養明けの作品ということもあり、頑張るリゼと種田さんを重ねて、アニメオタク的に自然とこみ上げてくるものがありました。なぜなら、経歴に穴を開けてしまった種田さんに、じくじたる思いがあるだろうことは想像に難くないからです。
こういうのも神様のいたずらというか、演じる側にとっても神様からの宿題のようなものなのかもしれません。
リゼを演じきった種田梨沙さんに、改めてありがとうを言いたいです。
チノはココアが帰ってくる前に、宿題を解かなければならない。
割りとノリでチノはココアからうさぎのぬいぐるみを押し付けられるのですが、このぬいぐるみは実はリゼがチノを喜ばせようと手作りしたものだったりします。
そのことにOVAで描かれる場面までチノは気づかなかったのですが、よくよく縫製などを見て、既製品らしくないと気づいたチノはリゼに問いただすと、図星な反応が帰ってきます。
素直な反応を示すリゼを見ていると、こんな表情はココアがいるところではなかなか見せなかったなあと思いました。これからはチノリゼの可能性を感じます・・・。
それはさておき、ぬいぐるみはチノとリゼが仲良くなるきっかけだったりします。リゼからもらった思いを、今度はチノが皆に渡す番ですね。物語視点から見ると。
宿題は、チノが皆を花火大会に、自分から、誘うということで解かれます。
まあここからココアが花火大会に現れてちょっとシカトされるところまで、王道というかベタベタと言うか、安心してみてられますね。
いやあ、日常ものって、いいですね。
きんいろモザイクのOVA劇場上映は、特別感があまりなくて不満だったのですが、その後「日常ものは日常を描くから日常なんだ」というわけのわからん結論に至り、今回は割りと心の準備が出来ていました。だから、素直に楽しめました。
これから見る人でここまで読んじゃった方は、しょうがないので肩肘張らず素直に劇場でご覧になって下さい。きっと癒やされますよ。
終盤のモカがココアを駅まで送り届けるシーンなんて、まさに展開が読めるわけです。それでもウルっとくる。王道はいいぞ。
大げさに感想を書きましたが、感想が「リゼ可愛い」でもいいわけですよ。僕の第一印象はそれですからね。ココア派なのに浮気してしまいそう。
ともかく、気合を入れてみる作品ではないです。それだけは確かです。
まとめ
- リゼ・チノ・ココアが主役となって描かれる作品。
- リゼとココアの対比が作品のメインスポットだと思う。
- そのスポットを見ているのはチノ。チノは成長という宿題を解く。
- 日常ものは素直に見たほうが楽しめる。
おまけ・特典の生コマフィルムは?
©Koi・芳文社/ご注文は製作委員会ですか??
キャラが写っとる!!!!しかもメグマヤ!(背後にリゼ)
ハルヒの消失では2回みてどっちも物しか写ってなかったり、フィルム関連には運がなかったので嬉しいです。
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