釣りを初めて2年目の夏、僕はまだひきこもりの最中でした。
外出して人が怖いと言っても、親に付き添われてなら、多少抵抗は低くなっていました。
この日、僕は母親とともに東北地方の母親の実家へ。近くの川で、ウグイ釣りをしました。
初めて釣ったのがウグイなら、はじめの20cmオーバーもウグイだった。
ウグイ、石斑魚、鯏。3つともウグイと読むそうです。鵜が食うからウグイと呼ばれているとの説もあり、鵜食いという書き方もあり?なのかな。
思えば、北海道に来てから最初に釣った魚もウグイです。なんだか、縁がありますね。
はじめて釣った20cmオーバーの魚も、ウグイでした。
釣ったのは母親の実家近くを流れる川。
ここで、バーチャル体験を”リアル”にしたいと思い立って、釣り道具を持参しました。
つまりは、川の虫を採取して、それをエサに魚を釣るということです。
釣りを始めるきっかけとなった「川のぬし釣り2」も、川でエサを採取するという攻略法がありました。
なので、それをリアルに体験したかったのです。
川に到着すると、釣り人は0。人は結構居ましたが、恐怖を押し殺して、好奇心に釣られて河原へ。
エサとなるカワムシは、水中の石ころの間にいます。なので石をめくってみる。
いました。画像真ん中の芋虫が、(おそらく、自信ないですが)トビケラの幼虫です。
はやる心をおさえて、慎重に針にトビケラを付けて、川に流します。
・・・
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釣れない!
これではダメだと、今度は川底でチョロチョロ動き回っている、カゲロウの幼虫(画像なし)を捕まえて、再び川に流します。
即ヒット!
少しのファイトのあと、ご覧の通りのウグイが釣れました。
写真を撮って、川へ返しました。
ウグイは大きくなると結構引くのです。はじめての感触にドキドキした覚えがあります。
実家に帰り、叔母さんに写真を見せると、「そこの川にこんなのがいるなんて、知らなかった!」と驚いていました。一緒に喜んでくれたことで、やはり釣りを通してのポジティブな感覚を得ることができました。
はじめての1匹というのは、記憶に残る。
はじめての20cmオーバーの魚でしたが、今でも釣りをした時のことが鮮明に記憶に残っています。
釣り人にとって、たくさん釣った中の1匹よりも、はじめての1匹のほうが、当然ですが記憶に残るのです。
おそらく数十年後もまた。
ウグイさんが、相手をしてくれることを願っています。
年取って、ウグイ釣って「何やってんの」と言われそうですが、ただ魚を釣っているだけではなく、思い出を関連付けている、そんな釣りになりそうです。
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