朝のだるさには様々な原因がありますが、ここでは日中の緊張感が強く、自律神経を乱しがちな人が、どうしたら朝の不安から解放されるか、実体験をもとに書いていきたいと思います。
結論から言えば不安を取り除く、という簡単なモノなのですが、その作業は数年がかりです。それでも、朝のさわやかさは他には代えがたい魅力があります。ぜひこの記事を読んで、精神安定のとっかかりを得てください!
前提
だるさ・不安感の正体とはいったい何なのでしょうか。それはズバリ寝る前・起きた直後の、心に刺さっている「悩み事」や「不安」、そしてそれを正面から受け止めてしまうマインドです。
著者の前提条件
これを書いている僕も、朝の不安感が強い方で、最近になってようやく朝の精神状態がよくなってきたと実感しています。
不安の原因として、荒れた私立中学に通っていたこと、また愛情不足を感じた親子関係からくるトラウマが挙げられます。
よく中学時代のいじめっ子からいじめられ続ける悪夢(なぎ倒してもなぎ倒してもいじめっ子がよみがえって延々と追いかけてくる夢が多い)を見ていたのですが、この夢を見た直後はやはり気分が悪くて「仕事行きたくないな」ってなったりします。もちろん出勤しますが。
また、思春期に受けた精神ダメージの結果、精神病(統合失調症)を抱えながら生きています。この病気はやっかいで、自分の調子の良しあしを感じにくいのです。言い換えれば、調子が悪いのに無理をして、余計こじらせてしまうタイプの病気だということです。
さらに、僕はちょっと前まで極端に自己肯定感の欠如した人間でした。今でこそテキトウな格好で出かけられるようになりましたが、20代はコンビニに行くにも髪をセットしないといけない、強迫症状の強い人間でした。人からどう思われているかということを、過剰に気にしていたのです。
このように、日々不安を感じながら生きてきたため、心が休まる暇がないのです。結果として日中交感神経が優位になり、それが寝る寸前まで続き、寝つきや睡眠の質の悪さ、寝起きの辛さを感じていました。
朝の不安感から脱するための手順
では、実際に僕が辿ってきた朝の不安感脱出の手順を見ていきましょう。
最初に書いておきますが、精神病の場合、脳がダメージを受けているため、病気にかかる前に完全に戻ることはありません。すなわち、気分の変調によって、朝調子が悪い、ということも起きうるということです。
1、ありのままの(欠点を持った)ままの自分でいいと知る
これは頭の隅にでも真ん中にでもどこでもいいので置いておいてほしいのですが、ありのままの自分でいることは、不安から解消されるための最終到着地点でもあったりします。
ですから、まずありのままの自分でいいんだ、ということを自分にわからせるにはどうしたらいいのか、日々研究してください。僕はYoutubeのメンタル系動画で結構学んでいます。
そもそも、自分を規定するのは自分自身と環境だけです。規定という言い方が独特かもしれませんが、要は他者があなたを「こういう人間だ」と規定することはできないのです。
あなたは、あなたの認知であなたを「こういう人間だ」と思っています。そこに他者が介在することは、映画・マトリックスの世界のように脳にハッキングするような世界でなければできません。
他者があなたにするのは規定ではなく、評価です。このことをよく覚えておいてください。
2、環境があなたを規定している面もある
環境に縛られる、ということもよくあることです。1でも触れましたが、あなたを環境が規定しているというも、少なからずあるのです。
僕はひきこもっている間、実家で親と対峙している状態でしたが(実際に喧嘩するというより、常に緊張状態にお互いが置かれるという意味で)、そこを脱して北海道で独り暮らしをするようになり、いい意味でそれまでの環境の縛りから解放されました。
逆に新たな環境の縛りに苛まれるということも当然起こったのですが、それは今でも僕を成長させてくれる縛りです(田舎には田舎のルールがある、といったようなこと)。
環境が変わると、水を得た魚のようにガラッと変わる人もいます。ありのままの自分でいるための場所を探してみるのも、いいことかもしれません。
あなたの代わりならいくらでもいる、という場所から、あなたを求めている場所に転身することを目指してください。
ヒントとして、あなたが得意なことを発揮することを意識してください。そしてそれを発揮する場所はどこなのか、果敢にチャレンジしてほしいのです。もちろん通院はやめないでくださいね。これ重要。
3-1、趣味を持つ
趣味を持つことは、課題や不安感からあなたの心を保護し、問題をやり過ごすための待避所となり得ます。
僕は魚釣りが趣味なのですが、休日に釣りに行くことで平日の嫌なことを忘れることができます。
北海道の雄大な自然に心身を任せたり、時には危険な目にもあったりしますが、それも含めて日常を忘れさせてくれる貴重な体験です。
3-2、人間関係を複数持つ
これすごい大事だけど、僕は殆ど未達成です。趣味と人間関係、どっちもあるのがふさわしいですがやむを得ない場合はどっちかだけでも構いません。
これも待避所になり得ます。そして、複数と書いたのは、たとえどこかでトラブってもどれかが残ってれば心の拠り所になるからです。でも、人間関係の維持ってすごい心理的コストがかかって難しいんですよね・・・。自分と向き合う時間も減っちゃうし。言い訳ばっかですみません。
4、課題や不安を解消するのは今でなくていいと知る
単純なことですが、地道な努力を正しく積み重ねていけば、いつかは課題を解消し不安から脱することができます。このマインドは、意外と大事なことかもしれませんね。
5、他者のあなたに対する悪い評価も言動もやり過ごす
不安の根本原因のほとんどは、人間関係が根幹にあります。
この不安をやりすごしためには、他者の言葉や行動を真に受けない、ということに尽きます。
ここまで手順を踏んでくると、自然とこれはクリアできるマインドが出来てきています。
すれ違いざまの通行人の反応が病的に気になる、というのが僕の病理のひとつでした。しかし僕も今では、すれ違う人の反応をいちいち伺ったりしません。こっちが挙動不審にならない限り、通行人は僕のことに意識も向けないか、せいぜい5秒以内に忘れてくれます。
では、悪意ある評価や言動を受けた場合、どうしたらいいのでしょうか。
それは相手をしっかり観察し、「どうしてこういうことを言ったんだろう」と客観視することで解決できます。
観察することで不安やもやもやの正体がわかってきます。
それは相手の言葉を正体を知ることで、相手が単に機嫌が悪いだけだったり、悪意を持って接しているのであったり、あるいはあなたに期待してその期待の裏返しからいらだちをぶつけてきたりしているのだと、わかるからです。
そしてあなたへの期待以外は、真に受けなくていいのです。相手の悪意は、相手の心の中だけの問題です。
相手があなたを規定できないように、あなたも相手を規定できないのです。相手を直接すぐに変えることはできません。
6、他者から規定されない休日を作る
ここまでくると大分精神が楽になってきます。心が軽くなってきたはずです。
自分の好きなことを、好きなだけやってみましょう。僕は今ここら辺です。あとは手順10までの間を進んだり戻ったりしている段階です。
7、他者から規定されない平日夜を作る
アフター5?アフター11?を自由に過ごしてください。いつもの寝つきもよくなるはずです。
8、SNSを必要に応じてシャットダウンする
SNSも人を規定するように思えますが、単なる情報の羅列でしかないことに気づくべきです。
誰が劣ってるとか、誰が勝っているとか全く気にする必要がありません。もし気になる場合は必要に応じてシャットダウンを試みてください。
9、自己評価の基準を自分軸へ移す。
自分を評価するのは自分だけだと、ここらへんでようやく思えるようになります。
自己を規定するというのは前の手順で書きましたが、評価すらも自分でできるようになるはずです。
他者からの評価は、必要に応じて客観視しながら選別してください。
10、だんだん不安そのものが消えていく
朝が憂鬱でなくなっていくはず。
朝が軽やか=大変な作業を伴う
朝の不安って、この通り大変な作業を伴います。
一朝一夕に行く方法はあるんでしょうが、僕には見つけられませんでした。
だからこそ、経験談で書けることを書いてきました。
勝ち組負け組ってあんまり好きじゃないんですが、朝が怖くないっていうのは人生の勝者だと思います。胸張っていいと思います。
手順がたくさんあるので大変かとは思いますが、手順3まではせめて取り組んでもらいたいです。
きっと人生が変わるはずです。期待しています!
コメント
masahiroくん
こんなに
不安の中にある光の見つけ方が
丁寧に綴られているのは
その歴史と貴方の優しさ
朝が怖くないっていうのは
人生の勝者
なるほどです
こちらにもコメントありがとうございます!
いえいえそんな、と書きたいところですがそれは失礼なので、素直に受け取ります。
歴史、と書いていただいて嬉しいです。
もっと将来の自分の歴史の中で笑えるように、今の自分を認めていきたいです。
朝が怖くないっていうのは、結果論ですが、本当に勝者だと思います。
そこに至るプロセスをちゃんと歩んできたということですから。
ちなみに今朝ちゃっかり悪夢見てしまいました笑
気分は最悪でしたが仕事してるうちにどうでもよくなりました。
またぜひいらしてください。